海外での腎臓移植手術に必要な医療費や費用の詳細





海外での腎臓移植(腎移植)手術を巡っては、医療費を含めた費用全額の前払いを仲介業者から要求されることが多いですが、大きな費用を前払いすることは、予期せぬ事態が生じた場合に支払い済み費用が返金されない等のトラブルが決して少なくはありませんから注意が必要です。
そこで当会は、あらゆる経費を可視化して具体的にお示しすることで費用の透明化を図っております。
固定化できない一部の出張関連経費(10~15万円ほど)を除き、以下に掲げる費目や金額以外にかかるものはありません。
また当会では、コンサル料や着手金、あるいは手付金といったような前払費用は一切いただいておりません。
◆このページの情報でご理解いただけること◆(読了時間:約10分) ・仲介業者に一括支払いをすることが、なぜ危険なのか ・海外の医療機関で腎移植を受けるために必要な費用の明細 ・経費の支払方法と、そのタイミング ・医療通訳とは ・保険と医療費控除について |
【仲介業者に一括前払いをしてはいけない理由】
別ページ「悪徳業者の詐欺の手口」でも詳しく述べていますが、医療費を含めた全額を仲介業者に預けることは危険を伴いますから、費用の支払には細心の注意が必要です。
日本人を含む外国人患者に臓器移植手術を施してくれる海外の医療機関は、2008年以降その数は激減しました。理由は2008年にWHOが「渡航移植の原則自粛」を宣言として発出したためです。この「渡航移植の自粛」には世界的に法的な拘束力はないものの、この宣言が採択されてからは、それまで積極的に外国人患者の腎移植を手広く受け入れていた多くの国の保健省が新たな通達を発出した結果、現在では中米・中央アジア・アフリカの一部の国々でのみ受け入れられている現状があります。つまり2008年以降はそれまでと異なり、渡航移植は狭き門となりました。
このような不安定な状況にもかかわらず、一部の仲介業者は2,500万円から3,500万円という高額な費用を患者さまに一括前払いで支払わせているのも現実です。(各国の受入状況が不安定化したにもかかわらず、患者さまの無知を巧みに利用して、その事実を隠して医療費を含む全額を前払いさせるのです)
そうすると「予期せぬ理由で受入先が変わった」あるいは「保健省の高官に袖の下を支払う必要が生じた」など、様々な理由の下で追加資金の支払いを要求されたり、業者に前払いした資金の全額が宙に浮いたまま、移植手術が受けられないという事態も実際に生じています。
一方で当会では、着手金や手付金といった前払い費用をいただくことはありませんし、医療費は患者さまから医療機関に直接お支払いいただいていますから、上記のような金銭トラブルに発展することはありません。
私どもでは、あらゆる予期せぬリスクを回避するため、すべての費目について事前に詳細な見積書をご提出いたしますので、以下をご覧ください。




海外渡航腎移植に必要な費用は・・
●国内で行う事前検査に関しての費用
- ・臓器移植手術に適応するか否かを調べるHLAタイピングとPRA(既存抗体量)の事前検査費用。
- この2種類の検査に要する神奈川県横浜市内にある免疫検査専門ラボでの検査料と、渡航移植に理解を示してくださる都内のクリニックでの診察・採血費用および、特殊なキットによる検体の冷蔵輸送費用の合計:およそ30万円(採血当日クリニックに直接お支払いください。自費扱いとなります)
●私どもが頂戴する国内費用
- ・事前検査を受けるクリニックへの同行と事前検査結果の受け取りおよび結果の翻訳。また、服用薬の明細、いままでの病歴の申告書や、移植チームから提供の要請を受ける、他の医療情報の翻訳、渡航時の出発空港までの交通費など:およそ22万円~33万円(翻訳する文書量と種類によります)
●私どもの海外での報酬(日当制)
- 一日80,000円。延べ15日間のアテンドとして120万円(滞在日数が延びない限り、この金額が変わることはありません)この日当の単価は、大手通訳会社が海外に訳者を派遣する料金の約1/3です。
- また、着手金や手付金と言った前払費用をご請求することもありません。
- *腎移植に限らず、他の疾患の治療のサポートについても金額は同一です。
●航空運賃や宿泊費用
航空券は、やや高額とはなるものの、復路の予約変更が可能な運賃を購入する必要があります。
その航空運賃やホテル代は、目的地・季節・曜日などの要因により大きく変化しますので、ここで費用を明示することは出来ません。
合計費用が増減するとしたら最大の理由は、日々変化する航空運賃やホテル代によるものです。
上記明細を一覧表にすると以下のようになります。
横にスクロールしてご覧ください。
費目 | 金額 | 支払いのタイミング |
---|---|---|
国内検査関連費用 | 約30万円 | 検査当日に医師に直接お支払いください(自費扱いとなります) |
私どもの翻訳費用ほか | 約22-33万円 | 事前検査結果や関連する医療情報の翻訳を患者さまに納品後、当会へ銀行振込みによりお支払いください。 |
航空運賃等 | 渡航先と時期による | 航空会社や旅行代理店からの請求書に基づいて直接お支払いください。または当会が一度立替払いし、航空会社の領収書を基にご請求いたします。 |
当会のアテンド費用 着手金等の前払費用はありません |
120万円 | 日当@8万円 x 15日間(日数は一例)。金額は日数により確定しますので、追加はありません。このアテンド費用は通訳や食事の調理を含む身の回りのケアなどの報酬で、出発直前に当会にお支払いいただきます。 |
医療費と渡航関連経費を除く国内費用合計 | 約180万円 | 金額が増減するとしたら、その最も大きな要因は、日々変化する航空運賃です。 |
医療費 | 患者さまの状態により受入医療 機関から見積りが提示されます |
医療機関と取り決めた医療費は、患者さまご自身で病院側に直接お支払いください。 ご希望があれば医療機関との相談・交渉などのお手伝いはいたします。 |
---|
【医療通訳とは】
医療通訳とは、医療の専門用語に精通し、医師や看護師とのコミュニケーションを円滑に図って、正確な情報を患者さまに提供し、また、患者さまの状態を医療従事者に正確に伝える、医療現場で働く通訳のプロフェッショナルのことを指します。難解な医療の専門用語を完全に理解し、患者さまと医療従事者との意思疎通を正確に図るには、何よりも豊富な経験を積むことが重要です。
海外で医療行為をお受けになる際は、私ども海腎協のプロフェッショナルな医療通訳サービスを是非お役立てください。
翻訳ソフトは目覚ましい発展を遂げてはいますが、日常会話程度の翻訳ならばともかく、医療現場で正確かつタイムリーな意思疎通をするには、残念ながら現状では十分な機能を有しているとはいえません。
当会は医療通訳と滞在先でのサポート業務を専門としておりますが、40年近い経験により移植医療に関する豊富な経験がありますから、海外に渡航して治療する腎臓移植や再生医療に関する情報、また、医療通訳や渡航先での滞在支援についてご相談がおありでしたら、40年近いお手伝いの実績を誇る当会にぜひご相談ください。
【保険と医療費控除について】
生命保険や医療費控除の活用方法に関する情報をお知らせいたします。現時点で有効な生命保険または医療保険にご加入の場合、外国での治療であっても、現地医師団作成の診断書を添付することにより、手術給付金および入院給付金の請求を行うことが可能ですから、詳しくは各保険会社にお問い合わせください。せっかく加入している保険です。有効にご活用ください。
また同様に、現地医師団の医療費領収書を添付することにより、200万円を上限とした所得税の医療費控除が受けられます。ただし国外での治療のため、高額療養費などの医療費そのものの還付を受けることは出来ません。
詳しくは、税理士または市区町村の税務課までお問い合わせください。
保険や税の控除を上手に利用しましょう。
ご相談は無料でお伺いいたします。
03-4283-7042(電話 または
080-7841-8989(医療通訳直通携帯)までお気軽にどうぞ。
◆深夜・早朝等を除き、週末や祝祭日も毎日ご相談を承っております◆
(所用で事務所を空けていることもありますので、まずは直通携帯電話をご利用ください)
万一お電話を受けられなかった場合は、必ず折り返しご連絡させていただきます。