メディアは海外移植をどう伝えたか
私どもは1988年(昭和63年)に民間団体としては日本で初めて海外で行われる腎移植手術のサポートを行いました。ご記憶の方もおいでとは存じますが、民間団体が仲介する海外での腎臓移植手術が表面化したのはこれが初めてのことであり、当時は極めてセンセーショナルに扱われたものでした。
その結果、多くのメディアからは「非倫理的だ」「裕福な日本人がカネの力で臓器を手に入れている」「諸外国の患者の順番を飛び越した」など、当会の活動方針と実態を十分に理解しない多くのメディアからは強い批判を受けてきました。
一方で「海外に救いの道を求めざるを得ない根本原因」を理解して、透析患者の真の窮状を伝え、日本の厚生行政のあり方を問う、いわば中立的報道をしてくれたのは、朝日新聞・NHK、それにTBSの番組「報道特集」だけでした。
このページでは、1号患者さんの手術が終わった事を受けて連載を組んだ全国紙(朝日新聞)と、同じくその患者さんに長時間のインタビューを行ったうえで、手記として掲載した月刊文芸春秋の記事をご覧に入れます。
海外移植についての全国紙と月刊誌の記事
これからご覧いただく記事は、次に挙げるいくつかの点で現代とは異なる箇所があることをご理解ください。
●費用について:為替相場の変動と医療費の値上がりにより、記事中の金額とは異なります。
●費用の支払方法について:1999年までは私どもが医療費を含めた費用を一括してお預かりし、その後に私どもから医療機関に支払っていましたが、この年以降、医療費は当会を経由することなく、患者さまから医療機関に直接お支払いいただいています。
●ドナーについて:この1号患者さんは結果的に、刑務所に服役していた囚人から腎提供を受けました。これは当時の医師団が決定したことではありますが、現代においては全世界的に、このようなドナーから腎提供を受けることはないと確信しています。(ドナーは医師団によって純粋なる医学的理由で選定されるため、その決定に関しては、患者さまも当会もいっさい関与できません)
●日本の透析患者数:記事中では「約8万人」と書かれていますが、2025年の現在では、およそ33万人と大幅に増加しています。
それでは当時の報道記事をご覧になって、健康回復のためにその情報をお役立てください。
朝日新聞の連載記事は、こちらからどうぞ
月刊「文芸春秋」に掲載された患者さんの手記は、こちらからどうぞ(PDF)
海外移植によって健康を取り戻した方々の写真とビデオは、こちらからご覧になれます。
これらの記事が報道された当時と現代では、移植の受け入れ環境等に大きな変化がありますが、私どもでは引き続き日本人患者さんを受け入れてくれる医療機関についての情報を無料でご提供しておりますので、透析でお困りの方や腎移植をご検討中の方は、何なりとお気軽にご相談ください。
ご相談は無料でお伺いいたします。
03-4283-7042( または
080-7841-8989(医療通訳直通携帯)までお気軽にどうぞ。
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